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【前編】7700kmの観戦旅。シアトルで見た「サッカー(浦和レッズ)」と「世界」と「仕事のヒント」

おひさしぶりです!
ポート株式会社のシンジです。
今回のブログは、先日6月中旬に訪れたシアトルについてお届けします。
コロナ禍で海外渡航が難しい状況が続いていましたが、気づけば約5年ぶりの海外。
最後に海外に出たのは、前職時代の撮影出張で訪れたLA以来──そして一人旅ということで、出発前から胸が高鳴っていました。
この旅の一番の目的は明確でした。

目的その1:愛する浦和レッズの応援!

そう、まずはこれです!!!
私の人生の大きな一部である、浦和レッズの試合を観に行く事。
そして熱くサポートすること!!!
浦和レッズは、2022年にACL(AFCチャンピオンズリーグ)というアジアのクラブの頂点を決める大会でチャンピオンに輝きました。
その瞬間から、2025年に開催される記念すべき第1回FIFAクラブワールドカップへの出場が決定!
まだ開催地が“アメリカ”ということしか決まっていなかった当時から、
「3年後は絶対に現地に行く!」
と心に決めていました。
そして2025年。
開催都市はシアトル。
この街に、赤いサポーターたちが海を越えて集結する──その光景を、この目で見たかったのです。
目的その2:Webだけでは分からない「リアル」なカルチャーとビジネスに触れる
もう一つの目的は、Webで見るだけでは分からない、海外の「今」の流行やカルチャー、そしてビジネスの現場を自分の目で見て体験すること。
デジタルマーケティングを生業としている私たちにとって、情報はWebからいくらでも手に入ります。
しかし、画面越しでは伝わらない
空気感
人々の表情
街の匂い
そして実際に足を運んだからこそ気づく「なるほど!」という発見は、何物にも代えがたいインプットになります。
私自身、自分が体験し、経験したものでないと、心からのアウトプットはできないと考えています。
コロナ禍で海外渡航が制限されていた間は、国内の未踏の地へ積極的に足を運びました。
しかし、やはり世界は広く、ビジネスのヒントもそこに眠っています。
今後は再び、強制的にでも海外へ足を運ぶ時間を定期的に作っていこうと強く思いました。
さて、ここからは浦和レッズの話は一旦置いておいて、まずはシアトルという街の魅力と、私がそこで感じた「リアル」な学びについて記載できればと思います!
個人ブログ初の前後編2本立てとなります笑
シアトルという街の魅力と“Sound”の学び
海と山に囲まれた美しい港町・シアトル。アメリカ北西部、ワシントン州最大の都市であり、テクノロジーとカルチャーが融合する場所です。

多様な顔を持つ北米西海岸の要衝
▼地理的側面:
カナダ国境に近く、太平洋に面した港湾都市であり、アラスカへの玄関口。
豊かな自然に囲まれ、周囲には山や水辺が多く、例えば、私たちにも馴染みのある
「マウントレーニアコーヒー」
の名前の由来、レーニア山(Mt. Rainier)は街から日帰りでアクセスできる距離。
天気の良い日には街中からその雄姿が見え、
「あ、これがあのマウントレーニアか」
と妙な親近感すら覚えました笑。
さらに、オリンピック国立公園も近く、深い森と豊かな自然が広がります。
テックの最先端都市でありながら、自然にも恵まれている。
別名エメラルドシティと呼ばれている、そんな“二面性”こそ、シアトルの個性かなと思います。
▼経済的側面:
なんといっても、世界的企業の本社が集中していることで知られています。
AmazonやMicrosoftといったテクノロジーの巨頭に加え、航空機製造のボーイング、コーヒーチェーンのスターバックスなど、各産業を牽引する企業がこの地で生まれ、成長しました。
そのため、非常に経済活動が活発で、特にIT産業が街の経済を牽引しているようです。
▼文化的側面:
音楽、特にグランジロック発祥の地として有名(NirvanaやPearl Jamなど)。
また、多様な人種が集まるコスモポリタンな都市であり、アートやカフェ文化も街のいたるところにあるのも特徴的!
シアトル=「Sound」の謎を解く


滞在中によく目にした言葉があります。
それが
「Sound」
・Sound Transit⇒シアトル市民の足である電車
・SEATTLE SOUNDERS⇒プロサッカーチームで強豪
・Sound ~~Cafe⇒こんな感じの名前のカフェが多い
・Sound 〇〇⇒とにかく名前にSoundがつく店多め
最初は「音楽の街だから、"音"なのかな?」
なんて安易に考えていたんだけど、調べてみたら大間違い!

この「Sound」とは、実は「入り江」や「湾」といった地形を指す言葉だったようで・・・。
シアトルは、地図で見ると“Puget Sound(ピュージェット湾)”と呼ばれる複雑な海岸線を持つ入り江に面しています。
だから、街の景色には常に水辺が広がり、フェリーが行き交う。
デジタルのマップでは地形は分かっても、実際にその土地に立って初めて
「ああ、だからSoundなのか!」
と腑に落ちる。
こうした勘違いからの“気づき”も、現地に足を運んでこそ得られるリアルな学び。
仕事でクライアントの課題解決をする際も、表面的な情報だけでなく、
その背景にある「なぜ?」を掘り下げる重要性を改めて実感しました。
スターバックスはなぜこの地で生まれたのか

僕らにもお馴染み、世界中に展開するスターバックスコーヒー。
その記念すべき1号店がシアトルにあります。
メイン観光地であるパイクプレイスマーケットにある1号店では、現在も創業当初のロゴが使われています。
もともとは焙煎豆を扱う店としてスタートしたスタバが、今のようなカフェ業態に転じた背景には、シアトルの
気候と文化が深く関わっていると言われており
雨が多く、屋内で過ごす時間が長いこの街では、「サードプレイス(スターバックスが掲げているコンセプト)」としてのニーズが自然と生まれやすかったのだと感じました。

創業の地で飲むコーヒーは、単なる一杯のコーヒー以上のものを感じさせてくれました。
ゼロから、いかにして世界的なブランドへと成長させたのか。
それはただの偶然ではなくその土地と気候と文化の背景による必然性があったんだなと。
その原点に触れることは、デジタルマーケティングでブランドを育成する上でも重要な示唆を与えてくれると感じました!

世界のAmazonを感じる「The Spheres」と「Amazon Go」
シアトルといえば、やはりAmazonは外せません。その本社ビル群の一部である球体温室「The Spheres(アマゾン・スフィア)」にも立ち寄りました。

ガラス張りの巨大な球体は、まるで未来の植物園!
内部には多様な植物が生い茂り
「社員の創造性を最大化するために自然と共に働く」という思想が反映された施設で、単なる“福利厚生”を超えた世界観を感じました。
ちなみにポート株式会社もAmazonの思想を真似して今後も植物は増やしていきます!

さらに、レジのない店舗「Amazon Go」にも体験入店。
スマホアプリをかざして入店し、欲しい商品を手に取ってそのまま店を出るだけ。
まさに「未来の買い物」。
ただ買い物をするだけなのに、無意識に“購買データ”を意識してしまう自分がいて、職業病だなと思いつつ・・・笑
このスムーズな購買体験は、私たちデジタルマーケティングに携わる人間にとって
顧客体験(CX)設計の究極の形の一つを見せつけられたようでした。
テクノロジーが人の行動をいかに自然に、そして快適に変えることができるか。
今後の顧客体験設計に活かせるヒントが多くありました。
想像と現実──フェンタニル問題の現場に触れて

美しい街並みや最先端のテクノロジーに触れる一方で、今回の旅で衝撃を受けた「リアル」もあります。
街中を歩いていると、フェンタニル中毒者(日本でもニュースになっていましたよね汗)と思わしき人々を多く目にしました。
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目の焦点が合っていなかったり
路上で崩れ落ちていたり
会話すらままならない状態の人が、一定のエリアに固まっていました。
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しかも、年齢や人種もバラバラ。
驚いたのは、それが一部の人の問題ではなく、“都市の風景”にまで溶け込んでいたこと。

事前に「シアトルは全米で3番目に治安が良い」と聞いていただけに、その実情には戸惑いを覚えました。
もちろん、これは街全体の一部の人々の話であり、シアトルが危険な街だというわけではありません。
しかし、テレビやWebの向こう側で起きていることだと考えていた事象が、実際に自分の目の前で繰り広げられているのを見た時、「自分事」としての解像度が格段に上がりました。
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彼らがなぜその状態にあるのか
社会が抱える問題とは何か
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この目で見たことで、その事象に対する知識を深め、多角的に学ぶきっかけとなりました。
情報過多の現代において、デジタル情報だけでは見えない「リアル」を自分の肌で感じることの重要性を痛感した出来事でした。
現場百遍!
現場に足を運ばねば事実は見えてこない。
想像だけでは事実を掴めない。
仕事にも共通する考えは「旅」を通して得られるものです。
光と影のシアトルで得た洞察:後編は浦和レッズが繋ぐ奇跡の出会い
シアトルは、最先端のテクノロジーと豊かな自然が共存する、非常に魅力的な都市でした。
Amazonやスターバックスといったグローバル企業の本社を訪れ、彼らがどのように新たな価値を創造しているのか、肌で感じることができました。
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一方で、都市が抱える「フェンタニル問題」という、テレビやWebの向こう側で起きていると思っていた現実にも直面。
デジタルとリアル。
華やかな光と、見過ごされがちな影。
今回のシアトルでの経験は、情報過多の現代において、自分の肌で「リアル」を感じることの重要性について改めて痛感させてくれました。
そして、この学びは、私たちの仕事
特にデジタルマーケティングの未来を考える上で、非常に重要な視点を与えてくれると確信しています。
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さて、後編では、今回の旅のもう一つの大きな目的、「浦和レッズ」の応援について深く掘り下げていきます!
7,700kmもの距離を越えてシアトルに集結した浦和サポーターたちの熱狂。
そこで私が強く実感した
「人の力」
と
「共通の目標がもたらすエネルギー」
が、いかに私たちの仕事にも繋がるかについてお話しします。
どうぞご期待ください!