Blog

最新情報をブログでお楽しみください

TOP BLOG

成長モデル

2026.01.22

#ナレッジ

成長モデル

P1060482.jpg

こんにちは花野です。

今回は「グレイナーの組織成長モデル」という考え方を知ったので、

それについて書いてみようと思う。

きっかけは、先日の飲み会で品川さんがこのモデルの話をしていたことだった。

企業の成長に伴って、組織の構造や課題がどう変化していくかを説明したフレームワークらしい。

有名なモデルのようだが、私は初耳だった。

面白そうだなと思い、後日あらためて調べてみた。

ざっくり説明すると、以下のような内容だ。

1.創造期(Creativity)

創業者がすべてを把握し、判断し、動かす段階。

少人数のうちは速く、強い。「自分でやる」ことが最大の武器になる。

リーダーシップ危機(Leadership Crisis)

人が増えるにつれ、創業者が判断と業務のボトルネックになる。

事業が個人の処理能力以上に広がらなくなる。

対応:

創業者が「自分でやる」をやめ、役割と責任を切り出す。

方向性を示す側に回り、組織を“指揮”する段階へ進む。

2.指揮の段階(Direction)

役割・目標・手順を定め、トップダウンで組織を動かす段階。

創業者一人に集中していた負荷は解消され、組織は拡大する。

自立性の危機(Autonomy Crisis)

判断が上位に集まりすぎ、現場が指示待ちになる。

スピードと柔軟性が失われる。

対応:

判断権限を現場や管理職に委ねる。

トップは細部から離れ、意思決定を“委譲”する。

3.委譲の段階(Delegation)

現場やチームが自律的に判断し、自走する段階。

意思決定は速くなり、組織はさらに大きくなる。

統制の危機(Control Crisis)

部分最適が進み、全体の方向性や一体感が崩れる。

対応:

共通ルールや基準を整え、全体を揃える仕組みを入れる。

自律した組織を“調整”する段階へ進む。

4.調整の段階(Coordination)

ルール・標準・管理機能によって、分散した組織をまとめる段階。

安定性と予測可能性は高まる。

官僚制の危機(Red Tape Crisis)

管理が重くなり、判断と行動が遅くなる。

柔軟さが失われる。

対応:

ルールを目的に従属させ、例外や裁量を取り戻す。

部門を越えた“協働”へ移行する。

5.協働の段階(Collaboration)

信頼と対話を軸に、横断的に問題を解く段階。

形式より目的が優先され、スピードが回復する。

次の危機

内部のやり方をどれだけ磨いても、成長が鈍化する。


対応:

外部連携、新規事業、別の成長モデルを探る。

組織の枠そのものを広げる段階へ進む。


いかがだろうか。

「この規模まで来ると、だいたいここで詰まる」という意味で、それなりの精度を持った未来予測にも見える。

創業者や管理職にとっては、

知っているだけで心持ちがずいぶん変わるフレームワークだと思う。

また、管理職でなくとも、

よくある組織への不満――

「上司がダメ」「現場が動かない」「ルールが多すぎる/なさすぎる」

といった感情を、人の問題ではなく構造の問題として一段引いて見ることができる。

それだけでも十分な収穫だが、

私はこのモデルは組織論にとどまらないと感じた。


このモデルが示している本質は、たぶんこういうことだ。

・そのフェーズでは、それが正解だった

・しかし成長すると、昨日までの正解が今日の足かせになる

・「正しさ」には賞味期限があり、それを完成形だと思った瞬間に成長は止まる

より身近に感じてもらえるよう、ここからは私自身の体験を、このモデルに当てはめてみたい。

グレイナーの成長モデルとゴルフと私

――なぜ「それなりに当たっていた自己流」が、ある日すべてOBになるのか――

ゴルフを始めたばかりの頃。

フォームも理論も分からないのに、なぜかそれなりに当たっていた。

力いっぱい振る。

球は前に飛ぶ。

楽しい。

ところが、練習を重ねるほど当たらなくなり、飛ばなくなる。

「ちゃんと練習してるのに……」

それは自分のせいじゃない。

成長の構造だ。

1.創造期(Creativity)|ゴルフを始めた頃

見よう見まねで振り、フルスイングで前に飛ばす段階。

理論はなく、当たれば正解。迷いがない分、意外と当たる。

リーダーシップ危機

当たる日と当たらない日の差が激しく、

なぜ良かったのか、なぜ悪かったのか分からない。

修正も再現もできず、感覚がボトルネックになり成長が運任せになる。

対応:

感覚だけに頼るのをやめ、型や理論を取り入れる。
スイングを”指揮”する意識を持ち、「考えて振る」ゴルフへ進む。

2.指揮の段階(Direction)|理論を入れ始めた頃

動画でフォームや理論を学び、チェックポイントを意識する段階。

スイングの理屈が分かり、ミスの理由もある程度言語化できるようになる。

自立性の危機

自然な感覚で振れなくなる。

チェックポイントが多すぎて身体が固まる。

結局、何を意識すればいいのか分からなくなる。

対応:

すべてを守ろうとせず、自分に合う要素を選ぶ。

判断を身体に”委ね”、「自分の型」を作り始める。

3.委譲の段階(Delegation)|自分の型ができた頃

自分に合った振り方やクラブが定まり、迷いは減る。

飛距離も伸び出し、スコアは一時的に安定する。

統制の危機

型が固まった分、ミスの出方も固定される。

風や傾斜など条件が変わると、弱さが以前よりはっきりと表に出る。

対応:

部分最適を疑い、全体を見直す準備に入る。
スイングを作る段階から、”調整”する段階へ進む。

4.調整の段階(Coordination)|管理し始めた頃

全体を俯瞰、客観視するため、

ヘッドスピード測定や動画分析を使い、

数値やデータを基準に調整する段階。

官僚制の危機

分析動画と数値を追いすぎることで、

スイング全体の流れが失われる。

フォームやミスは多少改善する一方で、

ここまで伸びてきた飛距離が落ち、元々あった良さが削られていく。

対応:

数字を目的から手段に戻す。

必要な意識だけ残し、シンプルに振る。

データとも感覚とも対立せず、両者と”協働”しながら振る段階へ進む。

5.協働の段階(Collaboration)|ショットが安定してきた頃

信頼(信じた理論)と対話(練習)を軸に、

フォーム・弾道・結果を行き来しながら判断できる段階。

形式より目的が優先され、飛距離が回復する。

次の危機

ショットだけを磨いても、スコアが伸びない。

対応:

アプローチ、パター、マネジメントや戦略を意識し、

ゴルフを「ショット」ではなく「組み立て」で捉え直す段階へ進む。


いかがだろうか。

きっと、どこかに心当たりがある人も多いと思う。

真摯に物事に取り組んでいると、

壁にぶつかり、時には心が折れそうになることもある。

だがそれは、あなたがダメだからではない。

グレイナーのモデルで言えば、

次の段階に進もうとしているサインなのかもしれない。

成長している証拠なのだと、少しだけ捉え直してもらえたら嬉しい。


SHARE

More Contents